黒龍
「やんちゃそうな顔って、
もう20歳になるんだけど」
ぶすっとした顔で
そう言っても
「そうだったな、
悪い、悪い」
と、全く悪気はなさそうだ。
…と、一気に空気が変わる。
「…それでは本題に移る。
メールで見たと思うが、
お前には明日から
鬼神組の幹部として
働いてもらう」
…
「…そのことだけど、
詳しいこと
話してもらわなきゃ
やるにもやれねえだろ」
暖かかった空気が
冷たいものに変わり、
俺たちの表情も固くなる。