黒龍





壮樹を止めたのは、
涙を流す要。






「本当なの?

 本当に僕たちを捨てて
 鬼神組に行くの?」




「…鬼神組の
 汚さは翔司だって
 分かってるはずです」


要に続く健。




そんな2人に

「何回聞かれても
 答えは同じだ。

 
 俺は鬼神組に行く」


と、冷たく突き放す。








「…天竜組はどうすんだ」


静かに聞いてくる壮樹に




「天竜組は俺じゃねえやつに
 継いでもらうよ。

 俺は鬼神組を継ぎてえから」



と同じように静かに返す。




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