黒龍
崎沢涼太(サキザワリョウタ)
鬼神組幹部。
俺と同じ19歳で、
現在俺の相方として
一緒に働いている。
「さっそく、
今日の夜にでも
倉庫に行きましょうか」
そう言って
眼鏡を押し上げる。
涼太は、
健にとてもよく似ている。
そのせいか、
時節どうしようもなく
黒龍のことを思い出し
悲しくなる。
そして、
鬼神組に居る
恨むべき相手なのに
健の面影があり
どうしても
嫌いになりきれない。
「…ああ、そうだな」
そう言った俺に
楽しみですね、と
小さく微笑んだ涼太。
…俺はこの笑顔が嫌いだ。
すべてを
見透かされているようで。
俺の正体に気づいているようで。