黒龍





崎沢涼太(サキザワリョウタ)


鬼神組幹部。

俺と同じ19歳で、
現在俺の相方として
一緒に働いている。






「さっそく、
 今日の夜にでも
 倉庫に行きましょうか」



そう言って
眼鏡を押し上げる。





涼太は、
健にとてもよく似ている。


そのせいか、
時節どうしようもなく
黒龍のことを思い出し
悲しくなる。


そして、
鬼神組に居る
恨むべき相手なのに

健の面影があり
どうしても
嫌いになりきれない。





「…ああ、そうだな」




そう言った俺に

楽しみですね、と
小さく微笑んだ涼太。




…俺はこの笑顔が嫌いだ。



すべてを
見透かされているようで。

俺の正体に気づいているようで。



< 306 / 366 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop