黒龍
「…どうかしましたか?」
「いや、何でもない」
ほら、
顔に出してるつもりはないのに
俺の少しの変化も
見逃さない。
「…で、
どうすんだ?
ただ乗り込んで
潰すだけじゃ、
どうせ満足しねえんだろ」
フッと笑った涼太は
「…当たり前です。
今回も
後始末は
俺に任せてください」
とお決まりの
フレーズ。
ただ潰すだけじゃ
満足しない涼太は、
毎回
"後始末"と言う言葉の裏で
相当酷いことをしている。
「…まあ、任せる」
俺には関係ない。
俺は鬼神組の弱みを握って、
それを天竜組に持ち帰れば
いいだけだ。