黒龍
「………
やっぱりあなたたちは
最低だわ…」
俺たちの言葉を
聞いた楓ちゃんは
少しだけ目を見開いていたので
謝罪すると思っていたのに…。
楓ちゃんから
聞かされた言葉は
さっきと何も変わっていなかった。
「……その日の、
鬼神組のことを
聞かされた日の、
翔司の言葉だけで
あななたちは
今まで信じてきた翔司の言葉を
信じれなくなったなんて。
ひどいのは
あなたたちなんじゃない?
…その数時間で
今までの、
黒龍総長として
仲間を守ってきた翔司が
一緒に黒龍を
創り上げてきた翔司が
すべて嘘だったって
本気でそう思ってるの?
私なんかより、
ずっと一緒に居たのは
あなたたちなんじゃないの…?」