黒龍
そんな俺たちを見て
「…私からお願いがあるの。
翔司は、
6月に帰ってくるわ。
…そのときまで
黒龍総長の席は
空けておいてもらえる…?」
優しく笑った楓ちゃん。
「…空けとくも何も、
今だって空席のままだ…。
あそこは、
あいつ以外似合わねえよ…」
俺も同じように、
微笑む。
「帰ってきたら、
みんなで謝って。
それから
お帰りって笑顔で言おうねっ!」
「…翔司じゃなきゃ駄目だってこと
分かってもらわなきゃ
困ります」
要と健も笑顔だ。