黒龍





撃たれたのは
右肩だけなのに

体がだるい。





「…毒ってことか」




撃たれた弾に
毒が塗られていたんだろう。




その毒が
体中に回り始めている。





「…やべえな…」





急がないと、
家に着く前に俺が死んじまう。





そうなったら、
家族が…っ。







「楓、恭介、麗…っ」






俺は精一杯の力で
足を動かす。




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