黒龍
そんなお母さんを、
壮樹お兄ちゃんたちは
悲しそうな目で見つめる。
だけどすぐに、
その視線は
お父さんへと変わった。
「…翔司…」
要お兄ちゃんが小さく呟く。
「…翔司…?
ねえ、起きてよ…。
起きてよ翔司ぃっ!!
…黒龍の総長は
翔司じゃなきゃ
駄目なんだよ…?
総長は強いんだよね?
こんなところで
死んだりしないよね…?
…ねえ、
答えてよっ
翔司ぃっ!!」
ポツリポツリと、
涙と一緒に
お父さんに話しかける
要お兄ちゃん。