黒龍




16歳になった
今でも鮮明に思い出せる。






真っ赤に染まるお父さんと、

お母さんが落とした
ケーキ…。





そのケーキも、
どんどん赤く染まっていって…。













「…お父さん…」





小さく呟くことしか
出来ない。





どんどん空は
暗くなっていくのに


あたしは
その場を動けなかった。









溢れ出した涙は、


止まらなかったから…---






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