黒龍
「…離してって言ってるの」
キリッと男を睨む。
びっくりしたのか
掴んでいた腕を離す。
「何?
そんな生意気なこと
言っていいと思ってんの?
いい度胸してんじゃん」
そして
あたしに拳を向けてきた。
…が、
あたしはそれをかわす。
「なっ…、避けてんじゃねえよ!!」
今度は蹴りをいれるつもりだ。
あたしはこれもかわし、
周りにあたしたちしか
いないことを確認してから
蹴りをいれようとした男の後ろに回り
首筋に手刀でトンっと一撃だけくらわせる。
残りの2人はびびったのか、
気絶した男を残し
走って逃げていった。