黒龍
俺が麗を連れてきたのは
屋上。
裏庭には、
もしかしたら
さっき麗に気絶させられた
下っ端がまだ倒れているかもしれない
と思い屋上にした。
が、やっぱり屋上は
嫌だったみたいだ。
屋上に着いた途端、
麗から殺気が感じられる。
本当に少しだけ。
俺は
麗が下っ端を気絶させたときから
殺気が出たまんま。
コントロールなんて出来ない。
麗の正体が気になって仕方がない。
その気持ちが
殺気として俺から出てしまっている。