黒龍
すると、
「菊池…駿くん、だっけ?」
同じ笑顔のまま。
「そうだけど?」
本当は今すぐ逃げ出したい。
さっきから
少しだけど
足が震えている。
でも、ここで逃げたら駄目だ。
やばい、と同様に
そう直感で感じる。
「弟の敵って
言った方がいいのかな?
あたしさっき
あなたの下っ端に
弟侮辱されたんで
少しイラついてます。
謝ってって言いたい所だけど
弟に謝ってもらいたいから
今は謝らなくていいや。
でも…
お前とお前の下っ端に。
とりあえず
黒龍、
そんな簡単に
潰せると思うなよ?」