季節に触れて
加筆
腫れ物を扱うような態度は
今だって、かわらない。
お姉ちゃんが一番、苦しそうな顔で笑いかけてくる。
「あお、本当に大丈夫なの?」
優しいお姉ちゃんの声、今日のためにお姉ちゃんは昨日から実家のこの家に帰ってきていた。
朝からおばあちゃんまで、玄関先で見送ってくれる。
あたしは今日から中学3年生になる。
あたしのすべては
まだ、あの時に取り残されている。
だけど、いつまでもそんなんじゃダメなんだ…だから、
「うん!行ってきます!」
元気いっぱいに笑顔をつくった。