【完】キセキ~君に恋した時間~
そう言うと、今度はすたすたと、レスト
ランの方向へと歩いていく美海。
……まったく、自由奔放というか、気ま
まというか……。だけどそれが嫌じゃな
い、なんて。
美海の仕草の一つ一つから、目が離せな
いでいる俺は、どうかしているんだろう
か───……。
レストランに行ったは良いものの、俺は
美海の頼んだモノをみて目を見張った。
「え、美海……それだけ?」
「うん」
美海の前に置かれているのは、アイステ
ィーと、シーザーサラダ。
「美海、昼の分も食べるんだぞ?」
「わかってるわよ。だから頼んであるで
しょ、サラダ」
サラダ……って。
美海が最近さらに細く、痩せてきたのは
気付いていたけど、いつもこんな食生活
なら、それも頷ける。