【完】キセキ~君に恋した時間~
ほとんど飲み物だけで、炭水化物もたん
ぱく質もほとんど取っていないなんて。
「身体、平気なのか?」
「平気。そうじゃなきゃ、ここに居ない
し」
そう言いながら、サラダを口に運ぶ美海
。
俺は少しだけ、胸の奥がチリチリと、ざ
わつくのを感じながらも、頼んだドリア
を口に入れた。
そして、昼食後───。
「むっ、無理!……ほんとに!死ぬから
!」
「死ぬわけないでしょ!」
「死ぬから!殺されるから!お願いしま
す勘弁してください」
もう土下座する勢いで謝る俺と、まった
く聞く耳をもとうとしない、美海。
そして目の前には、お化け屋敷。
「なんでよ!どこでもいい、って行った
のは徹じゃんっ」