【完】キセキ~君に恋した時間~
ちょっと待って、と言おうとした俺の肩
に腕を回し、ニッコリと笑って囁いてき
た磯部。
そんな磯部をちょっと睨む。
「……どういうつもりだ」
「別にただ、鍋パーティーがしたかった
だけだし。てか、もうこれ断れない雰囲
気だよねー?」
そう言われて前を見てみれば、鍋パーテ
ィーの話で盛り上がってるらしい三人。
峯本なんてそんな乗り気じゃなかったく
せに……裏切り者め……っ!
「……お前が断れなくしたんだろ」
「あったりー♪ てなわけでさ、マネー
ジャーもおいでよ!」
ふと、磯部がそう言ったかと思うと、ボ
ールを拭いていた武野さんにそう言った
。
「えっ!?」
急に話を振られたからか、ビックリした
ように肩を弾ませ、ボールを落っことす
武野さん。