【完】キセキ~君に恋した時間~
第14話 告白
「……おい。起きろ」
「むー……あと二時間……」
アホか!!
あと二時間ってなんじゃそりゃ。それ許
すやついねーだろ。せめて十分だろ!
鍋もすっかり覚めて、時刻は11時を回
っていた。
栄生君がそろそろ帰ろうか、と言い出し
たので、皆を帰そうとすれば、磯部が熟
睡していた。
……なんて迷惑な奴だ。
「俺が車で送っていこうかー?」
そう言ったのは、一時間ほど前に帰って
きた親父で、本来ならば願ってもない申
し出だけど……。
「父さん、酒入ってるでしょ」
飲酒運転ですよ。
はあ、とため息をついて、磯部に目を向
ける。
それから、軽く磯部の頬を叩いた。