【完】キセキ~君に恋した時間~
「あれ……あ、もう帰るじか……えっ!
なんで俺の鼻、栄生君に塞がれてんの!
?」
「息を止めたくて」
ニッコリと笑った栄生君に、サアッと青
ざめていく磯部。
それから俺に泣きついてきた。
「徹!悪魔がいるっ!ここに悪魔がいる
よ!!俺、殺されちゃうよ!」
「でもそれで磯部が起きるなら……」
「無理だよ!むしろ永遠の眠りにつく勢
いだよ!」
涙目になりながらそう訴えてくる磯部。
そんな磯部を宥めて、ようやく皆、帰る
支度が終わった。
「んじゃ、今日はありがとなー!」
「美海さんさようならっ!」
「旨かったぞ、岡田!」
「じゃあ徹君、また明日ね」
それぞれに挨拶を交わす。まあ、約一名
、俺をまったく見てない奴もいるが。