【完】キセキ~君に恋した時間~
「あの岡田君、今日はありがと!すっご
い楽しかったよ!」
最後にそう言った武野さんに、微笑んで
いると。
「徹。マネージャーさん、送っていきな
さい」
と父さんが言ってきた。
「こんな暗いのに一人じゃ危ないだろ。
時間も時間だし……」
「え、大丈夫ですよ!ここから結構、近
いんで!」
父さんの言葉に、慌てたように否定する
武野さん。
でも、そうだよな……。もう11時だし
、女の子をこんな時間に放り出すのは…
…。
「武野さん、送るよ」
そう言うと、ちょっと目を見開く武野さ
ん。
そして何故か不機嫌そうになった美海。
「で、でも悪いし……」
「もう暗いし。危ないから」