【完】キセキ~君に恋した時間~





ちょっとずつ増えていく薬。



明らかに栄養失調症には関係のない、薬
。こんなの誰が見たってそう思う。──
そう、徹さえも。



だから徹が見ている所では、薬を飲まな
いようにようにしている。



バレたくない。


弱っている姿なんて、晒したくない。



「徹……」



つぶやいた声は、誰にも届かずに。



ただ私に切なさだけを残して。



秋風に、消えた。













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