【完】キセキ~君に恋した時間~
最終話 ミミ-Epilogue-
君が僕の全てだった。
君が僕の世界の中心だった。
楽しいときも、泣きたいときも、心の中
にいたのはいつでも君でした。
忘れないよ。
君に出会えた奇跡。
君と歩んだ軌跡。
君に恋した、時間を───。
真っ青な快晴の空の下。
わずかに鼻腔を満たしていく、線香の独
特な薫り。
合わせていた両手を緩めて、ゆっくりと
目を開いたと同時に、何かが俺に突進し
てきた。
「パパ―――っ!!」
「うおっ」