【完】キセキ~君に恋した時間~
第3話 スリーポイント
「徹!!」
「うわっ……!」
翌日、自分の部屋で着替えていると、突
然美海が入ってきた。
「美海、ノック……!」
「なんで」
なんでって!常識的に、だよ!!
「常識的にだろ……?ていうかなんで毎
回、俺が着替えてるときに入ってくんの
」
俺がそう言うと、美海が不愉快そうに顔
を歪ませた。
「あんたは常になんでいつも上半身裸な
の」
常にってなんだ常にって!
そんな着替えてる時間なんて限られてる
だろ!
「……すんません」
───とは言い返せないのが俺。
我ながら情けない。美海がいくらそこら
の男よりちょっと……いやかなり強気で
怖いからって女相手に常に下手に出てる
とか……。