【完】キセキ~君に恋した時間~
どう思う……って。
「……あー、回ってるなーみたいな?」
「あんたバカなの!?脳ミソ空っぽなの
!?それとも私のことおちょくってんの
!?」
正直に感想をいってあげたのに、ものす
ごい形相で胸ぐらを掴み上げ、酷い罵詈
雑言を食らわされた。
美人なだけあって、こういうときの美海
は怖い。
「ちょ、落ち着けって」
「そんなんじゃ彼女出来ないわよ!」
余計なお世話じゃ!!
しばらく経つと、美海も落ち着いて来た
のか、俺の胸ぐらを解放してくれた。
それから、キッ、と俺を睨み付け、
「このワンピース!どう?って訊いたの
、私は!!」
と言ってもう一度回って見せた。
フワリと揺れるワンピースの裾。真っ白
なレースが踊っていた。
……ああ、そういうことね。