【完】キセキ~君に恋した時間~
───トントントン……。
……ネットを掠りもせず、床に落ちた。
「……」
「……」
……無言とかヤメテ!
ていうか無理に決まってんじゃん!こっ
ちは未経験なんだっつーの!
スリーとか、授業でも使わねーよ!てい
うかボール届かないから!これ、俺悪く
ないから!!
──と、心の中で絶賛言い訳中。現実の
俺は青ざめながらフリーズ。
「うん、もう一回」
「ええぇ!?」
何事もなかったかのようにそう言った栄
生君にビックリ。
また俺に敗北感を味あわせようとするな
んて栄生君は鬼だ。
……もう!泣いちゃうよ?俺!