【完】キセキ~君に恋した時間~
怠いしめんどくさいのは変わらないけど
、栄生君が一生懸命教えてくれるし、何
気に充実した毎日が送れてるから、メリ
ットの方が多かった。
不規則な生活じゃなくなったし、朝も目
覚めがいいし。
「美海だってこの前、ちょっとはマシな
体つきになったって言ってたじゃん」
「ちょっとだけよ、ちょっとだけ!」
体重も、筋肉が増えたおかげで少し増え
たし、ふくらはぎとかにほどよく筋肉が
蓄積されてきた。
それにちょっぴり焼けたし。
今までは青白くて、死人みたいだったも
んなぁ。
「徹のくせに、私を放置するなんて生意
気っ!」
「あー……もう。そんなにつまらないん
だったら、帰れよ」
───そう言ってしまってから、しまっ
た、と息を呑む。
チラッと美海を見れば、美海の瞳が翳っ
ていた。
「美海、今のは……」