【完】キセキ~君に恋した時間~
出会いの数だけ別れがあるなら、出会う
ことすら嫌になるのは普通だろ?
結局俺は……。
「ヘタレなんだ…」
「じゃあ今日はここまで。次の練習は、
明後日の午後だからね。各自予定表をし
っかり確認しておくように!」
それから三時間、途中、休憩を挟みつつ
、練習を終えた。
解散!と栄生君が言うと、それぞれがバ
ラバラになっていく。
俺は重たく気だるい身体を奮い立たせな
がら自分のエナメルの元へと向かった。
「ふぅ……」
エナメルを背負って、思わずそう息を吐
くと、「徹ーっ!」と陽気な声と一緒に
何かが俺の背中にのし掛かってきた。