【完】キセキ~君に恋した時間~
ニカッと笑ってそう言った磯部。
あぁ……眩しいよ。すごい眩しい、その
笑顔。
だけど裏表ない、このまっさらな笑顔が
、大好きなんだよなぁ……俺。
……。
……あ、なんか今の俺、すっげー恥ずか
しかったかも。まあ、磯部は気付いてな
いだろうけど。
「あ、そういえばさー」
帰り道の中腹あたりまで来た頃、ふと、
磯部が口を開いた瞬間。
───ドンッ!
「うぉっ!?」
何かが、磯部にぶつかった。
どうやら正面側から走ってきたらしいそ
の人は、長い髪の毛からしてどうやら女
の子らしい。
───というか……。
「美海……?」