トワイライト

　　それに僕は君と結婚をする事に別段なんの不満もなかったしね。君は僕を一途に思ってくれてしかも美人だったしね。まあ、僕は施設から引き取られた身の上でもあるし不満なんて言える立場でもなかったからね」




「えっ？！崇晃それってどう言う事？」
　と瞳子は崇晃のその言葉にびっくりして問い返した。




　すると崇晃は
「僕はもともと真宮家の非摘出子（ひちゃくしゅつし）の子供だったんだ。つまり僕は今の父親の愛人との間に出来た子供なのさ。ちなみに実の母親は僕を施設に預けて何処かで働いていたんだけれど、若かりし頃に無理がたたって病死したって聞いてるよ。でもって本妻の蕗子（ふきこ）さんと親父との間に子供が出来なかった事もあって、その時僕は間宮家の跡取りとして施設から引き取られて正式に父親に認知されたんだ」




「えー。そうだったの……。私そんな事ちっとも知らなくて……」
　と瞳子は思わず絶句した。