トワイライト
  でもってつい最近如月さんに途中で長年の夢を諦めるのは忍びないからと言って、この私にその夢を引き継いで欲しいと頼まれたの。だから私は如月さんの命がこの世に存在している限りは如月さんと共に、夢の実現のために精一杯頑張ってみたいの。ねえ、ちなみに大雅さんは洋服関係のお仕事をしてるでしょう。




  だからその孤児院で育った子達が成長した後、路頭に迷う事なくマチムラで働けるように出来たら素敵だと私は思っているの。実際私のお友達のご主人が施設出身で私の養父(ちち)の会社で働いているのよ」
  と言った。




「うん。その考えはとても良い事だと僕も思う。これから君がその方向で頑張るのならば僕はいくらでも協力を惜しまないよ。なんなら君のお姉さんである美有さんと共同でやったらどうかな?それに崇晃さんはずっと孤児院建設の仕事を任されていてそのノウハウを心得ているから、解らない事があったら相談をしてみたら良いんじゃないかな」




「そうね。姉と二人だったら何かと心強いし、また崇晃さんに色々とアドバイスを貰えばスムーズに夢の実現が出来るわよね」
   と言うと有は次第に将来への夢に胸を馳(は)せた。
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