トワイライト
  待つ事およそ10分余りで慎也がトスカーナの扉を開けて店内に入って来て、美有の向かい側の席に座った。




「ごめん。少し待たせてしまったかな?」
  と慎也は言うとおしぼりとお水を持って来てくれたウエイトレスに、コーヒーをオーダーした。




「ううん。私もついさっき来たばかりなの。だから気にしないで大丈夫だよ」
  と美有は言った。




「あれ?!美有少し元気がないんじゃないの?どこか具合でも悪い?」
  とそう言うと慎也は美有の顔を凝視した。




『す・鋭い!』と思いながら
「ねえ、慎也あー。若いパパって良いと思う?」
  と美有はまず遠回しな質問を慎也にしてみた。
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