ワイン恋物語
新人の教育くらいちゃんとしてよ!

8番まであるレジの中で人の流れがスムーズなのを探していたら、
「急いでるんだったら、5番のレジがいいと思いますよ?」

「きゃっ!」

後ろから声をかけられて振り返ると、彼だった。

「俺、あなたに何かしましたか?

怖がられる理由がよくわからないんですが」

わたしの顔を見ると、彼は首を傾げた。

「こ、怖がってなんて…」

彼から逃げるように、わたしは5番のレジに並んだ。
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