ワイン恋物語
「結婚って…」

名前を呼んではいるけど、つきあっていないと思う。

そもそも、ようやく半年経ったばかりじゃないか。

「遠藤さん、ジョーダンがお上手ですね」

わたしは笑いながら言い返した。

しかし、笑っているわたしとは反対に、彼は目を1つも動かさなかった。

「俺じゃダメか?」

遠藤さんの唇が動いて、音を発した。

「俺、初めてなんだよ。

こんなにも話があう子に出会ったのは」

確かに、遠藤さんとは共通の話題がいくつもある。
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