ワイン恋物語
4~大きな手
幸せな新婚夫婦が目の前にいる。
それ以上見るのがつらくて、わたしは彼らから目をそらすと、逃げるように会場を出た。
ここに勤めてから、1ヶ月が経った。
仕事にはすっかり慣れたけど、心の中は複雑なままだった。
神様は一体何を考えているのだろうか?
再就職先が、結婚式場なんてどう言うつもりなのだろう?
会場を後にすると、わたしは息を吐いた。
「あ、つー」
わたしをこう呼ぶのは、あの人しかいない。
「根本さん」
彼はワゴンを押していた。
ワゴンには何本かのワインと氷の入ったワインクーラーが乗っていた。
それ以上見るのがつらくて、わたしは彼らから目をそらすと、逃げるように会場を出た。
ここに勤めてから、1ヶ月が経った。
仕事にはすっかり慣れたけど、心の中は複雑なままだった。
神様は一体何を考えているのだろうか?
再就職先が、結婚式場なんてどう言うつもりなのだろう?
会場を後にすると、わたしは息を吐いた。
「あ、つー」
わたしをこう呼ぶのは、あの人しかいない。
「根本さん」
彼はワゴンを押していた。
ワゴンには何本かのワインと氷の入ったワインクーラーが乗っていた。