ワイン恋物語
「つー、立てる?」
差し出された根本さんの手にすがるように自分の手を置いた。
その手に支えられるように、わたしは立ちあがった。
従業員たちが会場に集まる。
わたしは根本さんに手をひかれるまま、その場を去った。
初めて、男の人の手にさわった。
大きな手だった。
わたしの小さな手を、あっという間に包み込んでしまった。
「つー、大丈夫?」
「…はい」
返事をしたその声は小さく、震えていた。
差し出された根本さんの手にすがるように自分の手を置いた。
その手に支えられるように、わたしは立ちあがった。
従業員たちが会場に集まる。
わたしは根本さんに手をひかれるまま、その場を去った。
初めて、男の人の手にさわった。
大きな手だった。
わたしの小さな手を、あっという間に包み込んでしまった。
「つー、大丈夫?」
「…はい」
返事をしたその声は小さく、震えていた。