ワイン恋物語
仕事先の結婚式場で学生時代の同級生と再会したらしく、わたしが家事手伝いをしていると言ったら彼女が厨房スタップの仕事を勧めてくれたのだ。

「つぐみ、調理師の免許を持ってたでしょ?

せっかくだし、久しぶりに働いてみない?

せっかく取った免許がもったいないよ」

お姉ちゃんはわたしに結婚式場のパンフレットを渡した。

再就職、か…。

もう2年もずっと家で家事をしていた。

家事手伝いって言っても、ほとんどニートみたいなものである。

「考えてみるよ」

わたしは、そう返事をしただけだった。
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