ワイン恋物語
どうせ、ハンカチを返す日が今日になっただけだから。

いいんだ。

いいんだ。

これで、いいんだ。

そう思いながら、わたしは包装した根本さんのハンカチをカバンの中に入れた。

待ちあわせ場所に向かっている間、わたしは何度も自分の格好を確認した。

薄ピンク色のシャツに黒の膝丈のフレアスカートである。

そのうえに、スプリングコートを羽織っていると言う格好だ。

変じゃないよね?

大丈夫だよね?

根本さんとの待ちあわせ場所は、駅前のコンビニだった。
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