ワイン恋物語
「つー、どうしたの?」

その声に視線を向けると、根本さんがコンビニから出てきたところだった。

「きてたなら声をかけてくれればいいのに」

根本さんが遠藤さんとわたしの間に入ると、わたしに話しかけた。

わたしは、答えることができなかった。

…最悪だ。

どうして、こんなことになったの?

わたしが何をしたって言うの?

「おい、つぐみ誰だよ?」

遠藤さんが根本さんを指差した。

「えっ、知り合い?」

根本さんが初めて遠藤さんの存在に気づいた。
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