吸血鬼の箱庭
花村が大きく息を吸う。
「480歳でしたぁ!!」
元気いっぱいに、椅子から立ち上がって答えを言った花村は満足気にこちらを見てきた。
「……え?」
こいつらは俺をなめているのだろうか。
「お前らからかうのもええ加減にせぇよ。」
ギロリとさっきまで戯けていた花村を睨みつける。
「こんなちびっこい奴が480歳な訳あるかぁ!てかまず480歳っていう数字がおかしいわ!人ちゃうやろ!!もうちょいマシな嘘つけや!!」
花村に負けじと椅子から立ち上がり、頭の中で片っ端から浮かんだ言葉をぶつける。
「そうくると思いましたよ。」
フッと、花村が俺を嘲笑う。
「うるさいわ!俺は正論を言うたまでや!!」
ビッ!と笑っている花村を指差し、怒鳴る。
「僕とこの人は"人じゃありません"。」
「…あ?」
固まる。
次から次へと突拍子もない答えが返ってくる。
「僕は"コウモリ男"です!!」
花村は胸を張って、誇らしげに言い放った。
「…だからぁ…からかうのもええ加減にせぇよって……」
「じゃあ…見ていて下さい。」
花村は微笑むと、チラリと餓鬼の方を見て、瞼を閉ざした。
「なにやって……」
やがて、黒色の薔薇の花びらが宙を舞い、ひらひらと、ゆっくり地面へ落ちてくる。
花びらが全て落ちた頃には…
「うわ…!!」
小さなコウモリが姿を現した。
「すっげぇキザ……」
餓鬼がふはっと笑う。
コウモリは小屋の天井付近を旋回すると、俺の頭にとまった。
「お前をここに連れて来たコウモリだよ。」
頭にフッと手を乗せる。
するとコウモリは飛び立ち、餓鬼
の右肩へとまった。
「んで、お前を穴に突き落としたのもこいつ。」
「えぇぇ!お前かぁこら!!」
ガタッと椅子から立ち上がり、コウモリを指差して怒鳴る。
するとまた黒色の薔薇が舞い、花村に姿を戻した。
「…ほんまなんや……」
「僕は嘘をつくのが苦手ですから。」
そう言ってニンマリ笑う。
よく見ると、餓鬼も花村も綺麗な顔をしている。
餓鬼の方は中性的で、女と言われれば納得してしまう。
花村の方は、整ったルックスで、モデルにでもなれそうだ。
「なにぼーっとしてんだ?」
餓鬼が舌打ちをしながらこちらを睨みつけてくる。
「あ、なんも…花村……さんは何歳?」
「僕ですか?僕は320歳です。コウモリの一族の中ではまだまだ若造なんですよ!
あっ!そろそろこのおチビさんのお話をしなくては!」
「誰がチビだ!!」
花村がつかつかとこっちに来て、また俺の目の前の椅子に座る。
「この人の名前はナイト。僕らの世界の運命を握る重要な方です。」
「480歳でしたぁ!!」
元気いっぱいに、椅子から立ち上がって答えを言った花村は満足気にこちらを見てきた。
「……え?」
こいつらは俺をなめているのだろうか。
「お前らからかうのもええ加減にせぇよ。」
ギロリとさっきまで戯けていた花村を睨みつける。
「こんなちびっこい奴が480歳な訳あるかぁ!てかまず480歳っていう数字がおかしいわ!人ちゃうやろ!!もうちょいマシな嘘つけや!!」
花村に負けじと椅子から立ち上がり、頭の中で片っ端から浮かんだ言葉をぶつける。
「そうくると思いましたよ。」
フッと、花村が俺を嘲笑う。
「うるさいわ!俺は正論を言うたまでや!!」
ビッ!と笑っている花村を指差し、怒鳴る。
「僕とこの人は"人じゃありません"。」
「…あ?」
固まる。
次から次へと突拍子もない答えが返ってくる。
「僕は"コウモリ男"です!!」
花村は胸を張って、誇らしげに言い放った。
「…だからぁ…からかうのもええ加減にせぇよって……」
「じゃあ…見ていて下さい。」
花村は微笑むと、チラリと餓鬼の方を見て、瞼を閉ざした。
「なにやって……」
やがて、黒色の薔薇の花びらが宙を舞い、ひらひらと、ゆっくり地面へ落ちてくる。
花びらが全て落ちた頃には…
「うわ…!!」
小さなコウモリが姿を現した。
「すっげぇキザ……」
餓鬼がふはっと笑う。
コウモリは小屋の天井付近を旋回すると、俺の頭にとまった。
「お前をここに連れて来たコウモリだよ。」
頭にフッと手を乗せる。
するとコウモリは飛び立ち、餓鬼
の右肩へとまった。
「んで、お前を穴に突き落としたのもこいつ。」
「えぇぇ!お前かぁこら!!」
ガタッと椅子から立ち上がり、コウモリを指差して怒鳴る。
するとまた黒色の薔薇が舞い、花村に姿を戻した。
「…ほんまなんや……」
「僕は嘘をつくのが苦手ですから。」
そう言ってニンマリ笑う。
よく見ると、餓鬼も花村も綺麗な顔をしている。
餓鬼の方は中性的で、女と言われれば納得してしまう。
花村の方は、整ったルックスで、モデルにでもなれそうだ。
「なにぼーっとしてんだ?」
餓鬼が舌打ちをしながらこちらを睨みつけてくる。
「あ、なんも…花村……さんは何歳?」
「僕ですか?僕は320歳です。コウモリの一族の中ではまだまだ若造なんですよ!
あっ!そろそろこのおチビさんのお話をしなくては!」
「誰がチビだ!!」
花村がつかつかとこっちに来て、また俺の目の前の椅子に座る。
「この人の名前はナイト。僕らの世界の運命を握る重要な方です。」