Prince×Prince~彼女と彼と彼?!~
部活が終わって、体育館には私と弘輝だけになった。
手始めにドリブルつきから始めるか。
「なぁ、まずボールついてみようぜ」
こいつとは考えることがとことん同じみたいだ。
んー…と
「んー…こんな感じか?」
「お、案外簡単♪
結構イケんじゃね?コレ」
いちいち声に出すな。
でも、弘輝がいうようにボールつきはあっさりできた。
ちょっと進んでみようかな…
ボールをつきながら少しずつ歩き始める。
「おい、ちょっ、待てよ!
お前ばっかり先に行くな、ズリぃぞ!」
何がだよ…。
ってのも無視無視。
「何か物静かだな、お前」
「いや、普通だろ」
「やぁーっと喋った」
「あっそ、じゃぁ黙る」
「え、何その“じゃぁ”って!」
「何でもねぇよ」
会話が途切れた…。