Prince×Prince~彼女と彼と彼?!~
「お待たせしました。
遅くなってすみません!」
黒崎先輩は先に掃除を始めていた。
「いや、別に……」
…?
「ぇえーっと、とりあえず…はいっ!」
「はい…?」
デッキブラシを渡される。
「それで、コケを落として?」
こんな風に、と黒崎先輩はたわしでやってみせる。
いや、やり方は知ってるんですけどね…
先輩にたわしさせて自分はデッキブラシってのは…気が引ける…。
「黒崎先輩、変わります」
「え?…いいよ。
凪くんがデッキブラシ使いな?」
「い、嫌です!
変わってください!」
先輩はキョトンとして私を見つめる。