Prince×Prince~彼女と彼と彼?!~


「へぇ。
そっかぁ…じゃぁ俺とも、か?」

「まぁ…そう、らしいですね」

「らしい…?」

「はい。
私も最近、弘輝に聞いたんで」

「あ、そうなんだ。
じゃぁお互い覚えてないんだ」

「です」


やっぱ覚えてねぇよな…。

…それを弘輝が覚えてんのか。
弘輝って頭いいのな。


先輩がふと足を止める。


「先輩?」


私も足を止めた。


「んじゃ、これから改めてよろしく」


先輩が手を差し伸べてきた。


じーっとそれを見つめて…


「いやです」


私は再び歩き出す。



「えー!
つれないなぁ」

「くすくす」


私は思わず笑ってしまった。


「あ、笑った!」

「笑ってません」


やっぱ兄弟だ。
2人ともそっくりだな


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