花言葉を君に。


でも、今はなんとも思っていない。


二人のことは今でも大好きだし、ありがたく思ってる。


それだけ。


信用したあたしが間違っていたんだ。


そう思ってる。


朝食を食べ終わると、すぐに家を出る。


この家に居場所なんてない。


ずっと昔から。


「いってきます。」


挨拶だけはちゃんとしなさい、というママの言葉を大切にしてる。


玄関の扉が閉まる寸前に、美智さんのいってらっしゃい、っていう声が聞こえた。


家から電車で40分。そこからバスで15分。さらに徒歩で20分。


ココがあたしの通う高校。


なぜこんなに遠い学校に入学したかというと、自分を変えたかったから。


正確には中学のときの友達と離れたら、新しい自分があると思っていたから。


でも、それもただの想像でしかなかった。


入学して早3ヶ月。


あたしは、何も変われなかった。


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