花言葉を君に。


あれはあたしがまだ4歳くらいの時だった。


ママが、いなくなった。


それはあまりにも曖昧で、そのくせ重大で。


あまり記憶していない、切ない思い出。


ママは病気だったらしい。


あたし達といるときに突然倒れて、入院して、それで1週間も経たないうちにママは…


ママはあたしと楓にぃにを残して、パパのところへ行ってしまった。


パパはあたしがまだママのお腹の中にいるときに、死んじゃったんだ。


だからあたしにパパという人は存在しない。


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