花言葉を君に。


絶対に逢える、って言ってくれた。


その言葉絶対に忘れないって、そう思えたの。


イズミ先輩に相談してよかったって。


もし、その言葉を信じていいなら…


逢いに来てよ。


今すぐ、あたしに逢いに来て。


笑ってよ。


記憶の彼方の、あの笑顔をもう一度だけ見せて…。


苦しい。


恋がこんなに苦しいなんて思わなかった。


だって、生まれて初めての恋で、生まれて初めての告白で。


苦しいよ。切ないよ。


「…紫苑ちゃん?」


ドアの外から聞こえて来るのは、美智さんの優しい声。


「学校で何かあった?」


やっぱりわかるんだね。母娘じゃないのに。


「ごめんなさい。ご飯要らないから。一人にして…。」


「…そう。何かあったら遠慮なく話しかけてね。」


そう言い残すと、階段を下りる音が聞こえた。


…遠慮するよ。だって血が繋がってないんだもん。家族じゃないんだもん。


この広い世界で、あたしはひとり。


たったひとり、生きてきた。今までもこれからも。


なのに…


どうしてこんなに涙が溢れるの…?


誰か、教えて下さい。



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