花言葉を君に。
「ユウキ先輩・・・?」
「ごめん。彼女なんて嘘ついて。」
「いや、そうじゃなくて・・・なんで泣いてるんですか?」
「・・・弱いんだ。俺は本当に弱い人間なんだ。・・・笑えないんだよ、もう。」
そう悔しそうに、そして切なそうに笑うユウキ先輩が、少し前の自分と重なった。
強くなるしか、なかった。
無理に笑うしか、なかった。
そんな自分に似てる、大好きな先輩。
あたしは衝動的に、ユウキ先輩を抱きしめてた。
「弱くてもいいんです!無理に笑う必要もありません!ユウキ先輩は、ユウキ先輩のままで、それでいいんですよ?」
「・・・っ」
堪えきれない嗚咽が、形となって溢れていた。
それはあたしの手に落ちて、すぅっと消える。
それは何粒も煌めいて、落ちて、消える。
まるで流れ星のように。
「・・・紫苑ちゃん、俺、本当は・・・」
「?」
言いかけて、口ごもったユウキ先輩。
「やっぱ、なんでもない。ありがとね。」
あたしの頭を撫でて、ゆっくりと体を離した。
・・・いつか、話してください。
それまで、あたしはこの恋を秘めます。
いつか、ユウキ先輩にちゃんと話せるようになるまで。