花言葉を君に。


通る人があたしを変な目で見てる。


でも、そんなの気にしないで泣いた。


「・・・っう・・・」


堪えきれない嗚咽。とめどなく溢れる涙。


好き。


大好き。


あたしはユウキ先輩に恋をした。


生まれて初めて、人を好きになった。


でも・・・


ユウキ先輩にも好きな人がいて、それはあたしじゃなくて。


この恋は一生叶わない。


だって、相手は凛堂さんだもん。


凛堂さんは大人で、素敵な人で、笑顔が綺麗で。


ユウキ先輩が好きになる理由がわかる。


そしてきっと凛堂さんも、ユウキ先輩のことを・・・


あたしは震える手でユウキ先輩にメールを打った。


“宛先間違えてますよ(笑)あたしのところに来てます(^_^;)早く凛堂さんに送ってください!!”


これでいつものあたしになれるかな?


文面だけみたら、なにも当たり障りないように見える。


本当は号泣してるのに。


でも、メールでよかった。


電話なんて出来るわけない。


・・・まだ、言えない。


まだこんなに未熟なあたしは、想いを伝えることはできない。


ううん。しちゃいけない。

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