花言葉を君に。


あれからどれだけ時が過ぎたのだろう?


気づいたらあたしは自分の部屋のベッドで寝てた。


シワシワの制服。乱れた髪。腫れぼったい目。


ひどく頭痛がする。


時計を見ると、時刻は8時27分。


今頃、二人は笑ってるのかな?


大好きなユウキ先輩。


本当に好き。


だからあたしは見守ってる。


大好きな人が、幸せになるのを影から見守ってる。


それしかできないけど、それでいい。


それでユウキ先輩が笑ってくれるなら・・・


~♪~♪~


急に枕元に置いたケータイが鳴って、ビクッとなる。


確認すると、和泉先輩からだった。


「はい、紫苑です。」


「あ、やっと出た。大丈夫か?」


「え?」


「何回かけても出ないからさ。放課後アイツから電話がきて、あいつ・・・泣いてたんだよ。紫苑ちゃんにとんでもないことした、って・・・。」


嘘・・・ユウキ先輩が泣いてた?


「それで・・・」


「今ココにいるよ。代わろうか?」


「いいです!・・・話すことないですから。」


今二人が一緒にいるってことは、凛堂さんとは会ってないの?


・・・どうして・・・?

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