花言葉を君に。


「ひっく・・・ままぁー!」


「ママ、すぐに見つかるからね?お名前は?」


「りった。」


・・・りった?


わかんない。あたし子供面識ほぼないから、わかんないよ!


困ってると、和泉先輩が笑って頭を撫でた。


「りったん、か。すぐ見つけてやるからな。」


「いう゛ー。いう゛いー。」


また意味不明な言葉を話す。


「すごいですね、和泉先輩。」


「あ、いや・・・ちょっと野暮用で赤ちゃん面識はあるんだよ。」


どんな野暮用なんだろう?


「りったんのお母さんいらっしゃいませんかー?」


「ちょっ、紫苑!?」


「だって、声かけないとわかんないですよね?りったんのお母さんいらっしゃいませんかー?」


正直、大声でショッピングセンターを歩くのは、恥ずかしすぎる・・・。


でもりったんのママ探すためだし!


「りったんのお母さんいらっしゃ」


「りったん!!」


後ろからりったんを呼ぶ声がして、お母さんだと思って振り返った。


「あ・・・」


そこに立っていたのは紛れもなく、凛堂さんとユウキ先輩だった。


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