【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
「はい!どうぞ~」


瑞希は何の戸惑いもなく、ホークに刺したリンゴを祐輝の口に運んだ。


人に食べさせてもらうなんて、ちょっと照れくさかったが、瑞希の行為に甘えた。


「柴崎主任…」


「相原さん、会社の外では、主任はやめてくれよ~」


「でも…じゃあ、柴崎さんも、相原でも瑞希でも、気軽に呼んで下さいね」


「あぁ…わかったよ」


食べ終わった食器を洗いに、廊下に出た瑞希。


こんなふうに、女性と話したのは、いつからなかっただろう…


晴香と一緒にいても、世利中心の生活で、会話もすることさえなかった気がする。


何となくあったかな気持ちになれるのは何故だろう…


「柴崎さん、今先生に聞いてきたら、明日午前中退院大丈夫だそうです。明日は私公休なので、迎えに来ますね…迷惑じゃなかったら…」
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