【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
憲吾からの連絡は、月に2回ほどあった。


祐輝と晴香が住んでいた家だと、周りの目もあり、晴香の実家近くに今は住んでいる。


世利は、病院一つせずに、すくすく成長している。


ただ、晴香だけは、色々な心労から体調を崩していて、今も通院しながら、様子をみているという内容などが、伝わってきていた。


本当は、晴香に電話して、一言でも励ましてやりたかった。


でも、自分で傷つけてしまった晴香の気持ちを、自分の力でどうにかするなんて、できないと思い、憲吾に任せることにしていた。


祐輝の両親は、祐輝が出した答えに、戸惑っていたが、最後は反対はしなかった。


母親は、1週間に何度か電話をしてくるが、今の祐輝には、少し迷惑だった。


忘れようとしていることを、蒸し返すように話す母親に、苛立ちさえ感じていたのだ。
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